緊急のお知らせとお詫び

やっと秋めいてまいりましたが、お健やかにお過ごしでしょうか。

先日来企画しておりましたボランティア交流学習会「聴す・・・これ、何と読みますか 心を開いて聴く」の講師をお願いしておりました最首悟さんから、体調不良のため延期してもらえないかとの打診がありました。お身体のことであり、ご年齢も考慮し、今回ボランティア開発養成室は来年までの延期を決定いたしました。

すでにお申し込みくださった方、申し込みを検討なさっている方には大変申しわけなく、お詫び申し上げます。最首さんは是非とも「聴す」について皆さんと語り合いたいので中止ではなく延期にしてほしいとおっしゃっています。最首さんのご健康回復を待って、次回の企画に取りかかりますので、どうかお待ちください。皆さまのご理解をお願い申し上げます。

 

                    東京カリタスの家

                    ボランティア開発養成室

2024年 ボランティア交流学習会のお知らせ

東京カリタスの家のボランティアの皆さま

厳しい暑さも過ぎ去り、心地よい秋風が吹き始めました。

今年も登録ボランティアさんの学びの場として、ボランティア交流学習会を下記の通り企画しました。

5月~6月に開催されたボランティア養成講座では、テーマを「生老病死に寄り添う」とし、各界の専門家の講話を聞くことで、傾聴の重要性を学び、分かち合いをすることができました。

引き続き、東京カリタスの家の活動の中心である「傾聴」に重点を置き、障害のあるお嬢さんと向き合いながら活躍されてきた生物/社会学者である最首悟さんをお招きして学習会を行います。

重度障害者である星子さんを育てる中での気づきや、知的障害者施設津久井やまゆり園事件の犯人「植松青年」との辛抱強い手紙のやりとりなど、最首さんの多様な視点から、生と死、いのちについて、新しい価値観や考え方を共に学び、話し合い、質問や対話を通じて、傾聴の活動をより深めて参りましょう。

皆さまのご参加をお待ちしております。

日時:2024年11月2日(土) 13時~16時

テーマ:『聴す』 これ、何と読みますか? ~心を開いて聴く~

講師:最首 悟 氏

1936(昭和11年)生まれ。生物学者、社会学者、思想家、和光大学名誉教授。『能力で人を分けなくなる日』他、著書多数

会場:東京カリタスの家 カトリックセンター1F センターホール

申込方法:電話かメールでお申込みください

◆電話:03-3943-1726(月~土、10時~14時)

◆E-mail: uketsuke@tokyo-caritas.org

受付締切:2024年10月31日(木)14時まで

参加費:無料(ボランティア登録済みの方)

※今回は、登録ボランティアさんだけでなく、登録ボランティアさんからの紹介があれば、一般の方も参加費500円で参加できます。

申込み時に登録ボランティアさん(紹介者)のお名前とTELをお知らせください。

(参加費は当日申し受けます。一旦、納めていただいた参加費はお返しできません)

最首悟先生(縮小)

ボランティア開発養成室

2024年度ボランティア養成講座の報告

今年度は「生老病死に寄り添う」をテーマに、5月~6月にかけて全5回の講座を開催いたしました。

■第1回 「生老病死に寄り添う」

講師:カトリック東京大司教区補佐司教 アンドレア・レンボ師

ドラクロワ、ゴッホ、モローの描いた「善きサマリア人」の絵画やミケランジェロのピエタをヒントに、「寄り添うとは、ひとつになること」を学びました。ソロモンの書の「だれにとっても人生の始まりは同じであり、終わりもまた等しい。」からも寄り添う心のヒントをいただきました。また、芸術は神の創造に協力するということ、というお話も印象的でした。

2024年度養成講座第1回

■第2回「発達に課題のある子供達とともに」

講師:放課後等デイサービス カリタス翼   向井 崇氏

発達障がいの解説、カリタス翼での支援例、自閉症スペクトラム当事者の手記を通して、「共生」について学びました。人には様々な「ちがい」があり、その「ちがい」を「まちがい」として排除するのではなく、理解し共に生きる。金子みすゞのことば「みんなちがってみんないい」が力強く響いてきました。

2024年度養成講座第2回

 

 

 

 

 

 

■第3回「認知症の人々とともに〜街のカフェで」

講師:NPO法人 Dカフェnet    代表理事  竹内弘道氏

認知症について、症状や当事者がどのような世界にいるのか、家族としてどのように対応したらいいのかを、ご自身の体験を交えて丁寧に解説していただきました。認知症になると記憶は残らないが、感情は残る。介護者は「何を語っているか」よりも「なぜそれを語っているのか」を想う。認知症当事者に変化を求めるのではなく、介護する側が関係性をリセットして「出会い直し」をする。といった重要なキーワードを教えていただきました。

 

2024年度養成講座第3回

■第4回「DVに苦しむ人とともに」

講師:NPO法人 女性ネットSaya-Saya 理事 千野洋見氏

DV、モラルハラスメントの概要、被害当事者の心理状態、また被害者と加害者の関係性について解説していただき、DVは個人の問題ではなく社会の問題であること、親密さと暴力による支配が表裏一体にあることを理解しました。またDV被害者の支援に際しては、被害者に二次被害を与えないこと、支援者の安全を守るために、ネットワークで支えることを教えていただきました。DV被害から回復した方々の手記からは、回復の過程の心のありようを知ることができました。

2024年度養成講座第4回

 

 

 

 

 

■第5回「最終ステージにある人々とともに

講師:訪問診療医 小堀鷗一郎氏

訪問診療医としてのご自身の歩みとともに、尊厳ある死の例をご紹介いただきました。現代社会が生に執着し、死を忌み嫌う風潮のある中で、死にのぞむ患者と寄り添う家族、医師をはじめとした関係者の在り方について、大変考えさせられ、「死ぬときぐらいわがままでいたい」という言葉にはっとさせられました。死は誰にでも必ず訪れるもの。「死こそ常態 生はいとしき蜃気楼と」という茨城のり子の詩が心に響きました。

2024年度養成講座(第5回)